対談 1 国際バカロレア200校で見えた「日本の教育課題」

坪谷:もう一つは、この40人学級だと、物理的に先生が前で話している内容が後ろの席の子に聞こえない

先生の話が聞こえなければ、授業が成り立ちません。ですから、1学級の定員をもっと少なくして欲しい。

すなわち、私たちの税金は未来のために使ってもらいたい。
未来とは何か?となると未来は子どもたちであり、そして子どもたちを変える力があるのは教育です。

私たちは「そこに私たちの税金を使ってもらいたい」ともっと声をあげていかなくてはいけない。

生徒40人に先生1人で探究的な学びが実施できるのか?

坪谷:ちょうどアクティブラーニング*1をしようと先生たちも努力されているタイミングです。
しかし、40人に近い学級でそこにアクティブラーニングという対話を通じた学びも入れようとすると、先生1人に生徒40人だと多すぎると授業参観で感じました。

宇野:従来の一方通行の授業をするならば、40名でも30名でも先生は、話すだけですから、そんなに変わらないと思うのですが。

その中で2020年度の学習指導要領の改定で、より対話を通じた学び、アクティブな学びに広がりを見せようとしています。

そのためにも今回の学級規模40人から35人にしたのは、最初の1歩だと考えています。

探究型、アクティブラーニングの学び方と、生徒が大人数で先生1人というのは、相性は良くないですよね。

坪谷:そうですね。
講義型の授業として例えば、保護者の方に学生時代に大きい講堂で200人で受けた講義とゼミで15人くらいで受けた時、自分が「どちらの方が学びになっていたのか」を考えると全然違いますからね。

坪谷:では、先生1人と生徒1人がいいのかというと、それだけでもない。

ある程度の人数がいて、そこの中で切磋琢磨しながら、いろんなことを話し合いしながら、その中で仲良くなったり、言い争いをしたり、そういう社会性を身につけながら育っていくというところです。

ただ私は、小学校、中学校は特に手厚く育てていかなければと、特に思うところです。

義務教育の間は、もっとひとりひとりの生徒に向き合って今より少人数でやっていくべきだと思っています。

対談 2 国際バカロレア 坪谷ニュウエル × アオバ宇野「国際バカロレア200校で見えた〜小学校の英語教育」はこちらです。

https://ienext.org/internationaleducation/1320/

取材:北岡優希、村田学

参考文献:
*1 アクディブラーニング「主体性を持って多様な人々と協力して問題を発見し解を見いだしていく能動的学習」中央教育審議会答申(平成26年12月22日)

*2 鈴木 款著 FNN プライムオンライン「学力全国トップの秋田県は19年前から少人数学級を導入 伸びたのは学力だけではなかった」

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ieNEXT 編集部
International Education NEXT 編集部は、国際教育の最新情報とノウハウをインターナショナルスクールの運営経験などを通して社会に情報発信をしています。 英語教育、留学、オンライン教育など国際教育のすべてをリサーチし、記事にし、参加できるイベントにしています。