世界の教育:レッジョ・エミリア

Three years old boy playing on the busy board at his psychotherapy session.

レッジョ・エミリアと聞いて、「聞いたことがある」とおっしゃる保護者の方は、相当子育てを勉強されているのではないかと思います。さらに「知っている」という方もたまにいらっしゃるのですが、「どうやって行きつきましたか」と聞きたくなります。

レッジョ・エミリアは日本では一部の教育関係者を除き、比較的近年に紹介された教育手法ですが、その歴史自体は古く、イタリア北部の人口16万人ほどの小さな都市であるレッジョ・エミリア市で、第2次世界大戦後から町ぐるみで実践されてきたものです。

海外の教育者の多くは知っているレッジョ・エミリアを、本稿では紹介します。

レッジョ・エミリア、、、この小さな都市の実践活動が広く知られることになったのは、1991年にニューズウィーク誌において「最も革新的な幼児教育」として紹介されたことがきっかけと言われています。世界の教育関係者が、レッジョの子どもたちの高度な芸術力と創造力に驚嘆したのです。彼らが生み出したアート類は、Reggio Emiliaにいくつかのキーワードをつけて画像検索すれば垣間見ることができます。

さてレッジョ・エミリアを形作るにはいくつかのキーワードがあります。それらを紹介することでレッジョ・エミリアの教育を紹介していきたいと思います。

アトリエとアトリエリスタ

アトリエとはすべての幼児学校に存在する、子どもたちが芸術を中心とした創造的活動を行う場所です。アトリエリスタ(芸術士)は、音楽・ダンス・美術・写真などのアートの専門家であり、アトリエにおいて子どもたちの創造性をサポートする人です。

芸術活動の中心となる場所と人をまず配置することが基本となります。

 ピアッツァ

校舎の中央には広いオープンスペースがあり、子どもたちがコミュニケーションを行うことが促されます。レッジョにおいては校舎環境デザインも重要なポイントで、子どもの五感を刺激するような光・音・色が配置されるような工夫があります。

プロジェクト

子どもたちに関心がありそうなテーマが設定され、長ければ数か月単位の長期にわたり少人数のグループで探求を行う活動です。プロジェクトのテーマは厳密な教育カリキュラムに基づくものではなく、日常の中で教師や子ども自身が興味を持ったことや発想したことに基づき設定されます。

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アオバ&リトルエンジェルス 宇野令一郎 リトルエンジェルス・インターナショナルスクール理事長、アオバジャパン・インターナショナルスクール理事、熊本大学大学院教授システム学専攻非常勤講師。カナダ・McGill大学経営大学院(MBA)、熊本大学大学院(教授システム学修士)、慶応義塾大学経済学部卒業。2009年より現在まで、プリスクールからオンライン大学まで9つのスクールの設立や学校再生に関わる。 (株)東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入社後、海外留学等を経て、アジアと国内の投融資事業に従事。2009年よりBBT参画。BBT大学設立準備、初代学部事務局長。2011-2014年、日本eラーニングコンソーシアム理事。2013年よりアオバジャパン・インターナショナルスクール参画。2019年、文部科学省IB教育推進コンソーシアム立ち上げにあたり、発起人。共訳:『学習意欲をデザインする』(北大路書房)、共著:『グローバルに通用する異能を開花する(2015)』「答えのない世界-グローバルリーダーになるための未来への選択(2017)」「自ら人生の舵を取れ(2018)」「21世紀を生き抜く「考える力」(2020)」(ビジネス・ブレークスルー出版)。