連載② 学び続ける子どもを育む、学習意欲の着火法

ここで議論するには大きすぎるテーマですが、そのヒントとして学習意欲デザインの研究者であるJ.M.ケラーのARCS動機づけモデルを紹介したいと思います。

生涯学び続ける人を育てる学習意欲の動機づけのしかけ

ARCS(アークス)動機づけモデルとは、J.M.ケラー氏が開発した、学習意欲を高めるための授業設計モデルです。

動機づけに関する教授設計理論・実践、そして心理学分野を統合し、授業設計者にむけて開発された、以下の4段階からなるモデルです。

Attention(注意):「面白そうだな!」

 - 何かありそうだ、と学び始めるきっかけを作る。「好奇心」がキーワードとなる。

 - 例えば、学習課題に関連した好奇心をくすぐるストーリー・写真や、サプライズのあるアクティビティ・質問からはじめる。

Relevance(関連):「自分の興味と関係ありそうだな!」

 - 自分の関心領域とのかかわりに気づき、やりがいがありそうだ、と感じる。

 - 大人であれば仕事との関連性、子どもであれば、子どもの既知のことと学習課題(未知)のことを結びつける。

Confidence(自信):「できた!」

 - 課題が達成可能で、小さな成功体験を重ね、「やればできる」と感じる。

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アオバ&MIST 宇野令一郎
アオバ&MIST 宇野令一郎 ムサシインターナショナルスクール・トウキョウ(旧リトルエンジェルス・インターナショナルスクール)理事長、アオバジャパン・インターナショナルスクール理事、熊本大学大学院教授システム学専攻非常勤講師。カナダ・McGill大学経営大学院(MBA)、熊本大学大学院(教授システム学修士)、慶応義塾大学経済学部卒業。2009年より現在まで、プリスクールからオンライン大学まで9つのスクールの設立や学校再生に関わる。 (株)東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入社後、海外留学等を経て、アジアと国内の投融資事業に従事。2009年よりBBT参画。BBT大学設立準備、初代学部事務局長。2011-2014年、日本eラーニングコンソーシアム理事。2013年よりアオバジャパン・インターナショナルスクール参画。2019年、文部科学省IB教育推進コンソーシアム立ち上げにあたり、発起人。共訳:『学習意欲をデザインする』(北大路書房)、共著:『グローバルに通用する異能を開花する(2015)』「答えのない世界-グローバルリーダーになるための未来への選択(2017)」「自ら人生の舵を取れ(2018)」「21世紀を生き抜く「考える力」(2020)」(ビジネス・ブレークスルー出版)。